念願のゲーミングPCが手元に届いた。すぐにゲームをインストールして遊びたい気持ちはよくわかります。しかし、最初に適切な初期設定を行うかどうかで、その後のパフォーマンスが大きく変わってきます。
設定といっても難しいものではなく、ほとんどの項目は10〜15分で完了する簡単な作業です。この一手間をかけるだけで、GPUの性能を100%引き出し、快適なゲーム環境を構築できます。
この記事では、ゲーミングPCを購入したら最初にやるべき10の設定を、優先度の高い順に解説していきます。PC初心者の方にもわかりやすく手順を紹介するので、順番に進めてみてください。
1. Windows Updateを最新の状態にする
まず最初に行うべきは、Windows Updateの適用です。設定アプリから「Windows Update」を開き、すべての更新プログラムをインストールしてください。
Windows Updateにはセキュリティパッチだけでなく、ハードウェアの互換性改善やパフォーマンス最適化も含まれています。購入時点のOSは数ヶ月前のバージョンであることが多いため、最新の状態にすることで安定性が向上します。
更新プログラムが複数回に分けてインストールされることがあるので、「最新の状態です」と表示されるまで繰り返し確認しましょう。

2. GPUドライバーを最新バージョンにする
ゲームパフォーマンスにもっとも直結するのが、GPUドライバーの更新です。これは絶対に見落とせない設定です。
NVIDIA GPUの場合はGeForce Experience(または新アプリのNVIDIA App)を、AMD GPUの場合はAdrenalin Softwareをインストールして、最新ドライバーに更新してください。
GPUドライバーが古いままだと、最新ゲームでクラッシュしたり、本来の性能が出なかったりすることがあります。新作ゲームのリリースに合わせてドライバーが最適化されるケースも多いので、定期的な更新を習慣にしましょう。
3. 電源プランを「高パフォーマンス」に変更
Windowsの電源プランは、デフォルトでは「バランス」に設定されています。この状態だとCPUの動作周波数が抑えられ、フルパワーが発揮されないことがあります。
設定アプリから「システム」→「電源」で「高パフォーマンス」に変更しましょう。これだけでゲーム中のフレームレートが数fps改善することもあります。
なお、ノートPCの場合は電源接続時のみ「高パフォーマンス」にするのが適切です。バッテリー駆動時に高パフォーマンスにすると、バッテリーの消耗が極端に早くなります。
4. ゲームモードをONにする
設定アプリから「ゲーム」→「ゲームモード」をONにしましょう。ゲームモードを有効にすると、ゲーム中のバックグラウンド処理(Windows Updateのダウンロード、通知など)が抑制され、安定したパフォーマンスが得られます。
デメリットはほぼないため、常時ONで問題ありません。

5. 不要なスタートアップアプリを無効化
Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開き、「スタートアップ」タブから不要なアプリを無効にしましょう。PC起動時に自動で立ち上がるアプリが多いと、起動が遅くなるだけでなく、メモリやCPUリソースを無駄に消費します。
メーカー製PCの場合、プリインストールされた不要なソフトウェア(いわゆるブロートウェア)がスタートアップに登録されていることがあります。明らかに使わないソフトは無効化するか、アンインストールしてしまいましょう。
6. NVIDIAコントロールパネルの最適化
NVIDIA GPUを搭載している場合は、NVIDIAコントロールパネルで以下の設定を行うことでゲームパフォーマンスが向上します。
- 電源管理モード:「パフォーマンス最大化を優先」に変更。デフォルトの「最適電力」ではGPUがクロックダウンする場面がある
- テクスチャフィルタリング品質:「高パフォーマンス」に変更。画質への影響はほぼゼロ
- 低遅延モード:「オン」に設定。入力遅延が軽減される
- 垂直同期:「オフ」にして、ゲーム内で個別に設定する方が柔軟
AMD GPUの場合は、Adrenalin Software内の「ゲーム」→「グラフィックス」から同様の最適化が可能です。
7. 必須ソフトウェアのインストール
ゲーミングPCに入れておくべきソフトウェアを紹介します。
- Steam:PCゲームプラットフォームの定番。ほとんどのPCゲームはSteamで購入・管理する
- Discord:ゲーマー必須のボイスチャット&コミュニティツール
- ブラウザ:Chrome、Firefox、Edgeなど好みのものを
- 7-Zip:ファイルの圧縮・解凍に必要。MOD導入時にも使う
- HWiNFO:CPU・GPU温度、クロック、使用率などをリアルタイムで監視できるモニタリングツール
- MSI Afterburner:ゲーム中にfpsやGPU温度をオーバーレイ表示。パフォーマンスの確認に便利

8. モニターのリフレッシュレートを確認する
これは見落としている人が驚くほど多い設定です。144Hzや240Hzのゲーミングモニターを使っていても、Windows側の設定が60Hzのままでは宝の持ち腐れです。
デスクトップを右クリック→「ディスプレイ設定」→「ディスプレイの詳細設定」で、リフレッシュレートが最大値になっているか確認しましょう。
設定を変更したら、TestUFOというサイトでリフレッシュレートが正しく適用されているかを視覚的に確認できます。60Hzと144Hzの違いは、マウスカーソルの動きだけでも体感できるほど明確です。
9. SSDのTRIM機能を確認する
SSDの性能を長期間維持するために、TRIM機能が有効になっているか確認しましょう。コマンドプロンプトを管理者権限で開き、以下のコマンドを実行します。
fsutil behavior query DisableDeleteNotify
結果が「0」ならTRIMは有効です。「1」の場合はTRIMが無効になっているため、以下のコマンドで有効にしてください。
fsutil behavior set DisableDeleteNotify 0
TRIMはSSDの書き込み性能の劣化を防ぐ重要な機能で、通常はデフォルトで有効になっていますが、念のため確認しておくと安心です。
10. 復元ポイントを作成する
すべての初期設定が完了したら、このタイミングで復元ポイントを作成しておきましょう。「システムのプロパティ」→「システムの保護」→「作成」で手動の復元ポイントを作れます。
今後ドライバーの更新やソフトウェアのインストールでトラブルが発生した場合に、この復元ポイントに戻すことで正常な状態に復帰できます。
PC Watchでは、Windows最適化の最新Tipsが定期的に掲載されているので参考にしてみてください。

ボーナス:やっておくと差がつく追加設定
上記10項目に加えて、余裕があれば以下の設定もおすすめです。
- マウスの加速を無効にする:設定→「マウス」→「マウスの追加設定」→「ポインターオプション」で「ポインターの精度を高める」のチェックを外す。FPSでのエイム精度が向上する
- Windowsの視覚効果を軽くする:「システムのプロパティ」→「パフォーマンスオプション」で「パフォーマンスを優先する」を選択。見た目はシンプルになるがシステムの動作が軽くなる
- ゲーム用フォルダの整理:SSDにゲームインストール用のフォルダを作成し、Steamのライブラリフォルダに追加しておく
- 通知を「ゲーム中はオフ」に設定:設定→「システム」→「通知」→「集中モード」で、フルスクリーンアプリ使用中の通知を無効にする
よくある質問
Q. 初期設定にどのくらい時間がかかる?
Windows Update以外の設定は合計15分程度で完了します。Windows Updateは回線速度やアップデートの量によりますが、30分〜1時間程度かかることがあります。
Q. BTOメーカーが設定済みのPCでも初期設定は必要?
はい。BTOメーカーの出荷状態では、GPUドライバーが最新でなかったり、リフレッシュレートの設定がされていなかったりすることが多いです。この記事の10項目はBTO購入でも確認すべき内容です。
Q. 設定を間違えたらPCが壊れる?
この記事で紹介している設定は、いずれもソフトウェアレベルの変更なので、間違えてもPCが物理的に壊れることはありません。設定を元に戻せば問題ないので、安心して試してみてください。
Q. オーバークロックもやるべき?
初期設定の段階では不要です。オーバークロックは知識と経験が必要な上級者向けの設定で、不適切に行うとパーツの寿命を縮めるリスクがあります。まずはこの記事の10項目を完了させることを優先してください。

まとめ
ゲーミングPC初期設定のポイントを整理します。
- GPUドライバーの最新化とWindows Updateは最優先。パフォーマンスと安定性に直結する
- 電源プラン「高パフォーマンス」とゲームモードONで、CPUとGPUのフルパワーを引き出す
- モニターのリフレッシュレートは必ず確認。60Hz設定のまま使っている人が意外と多い
- 不要なスタートアップアプリの無効化でメモリとCPUリソースを確保
- 初期設定完了後は復元ポイントを作成して、安全なロールバック先を確保する
10〜15分の初期設定が、その後のゲーム体験を大きく左右します。新しいゲーミングPCの性能を100%引き出すために、ぜひこの記事の手順を実行してみてください。



