ベンチマークソフトでPCの性能を数値化しよう
「自分のゲーミングPC、実際どのくらいの性能なの?」「パーツを交換したけど本当に速くなった?」こうした疑問に答えてくれるのが、ベンチマークソフトです。
ベンチマークソフトは、PCの各パーツに一定の負荷をかけてスコアを算出し、性能を客観的な数値で比較できるツールです。パーツの交換前後で同じベンチマークを走らせれば、アップグレードの効果を正確に測定できます。
この記事では、ゲーミングPCの性能測定に役立つおすすめのベンチマークソフトと、その使い方・スコアの読み方を解説します。
ベンチマークソフトの種類と選び方
GPU(グラフィック)ベンチマーク
ゲーミングPCの性能で最も重要なGPU性能を測定します。3Dグラフィックスの描画能力やフレームレートを数値化し、グラボの性能をスコアで比較できます。
CPU ベンチマーク
CPUの演算能力やマルチスレッド性能を測定します。動画エンコードやゲーム中の物理演算処理に関わるCPUの実力を数値で確認できます。
ストレージ ベンチマーク
SSDやHDDの読み書き速度を測定します。ゲームのロード時間やファイルコピーの速度に直結する性能です。
総合ベンチマーク
GPU・CPU・ストレージ・メモリなど複数のパーツの性能を一括でテストし、PCの総合的なパフォーマンスをスコア化します。

GPU ベンチマークのおすすめソフト
3DMark(定番中の定番)
3DMarkはGPUベンチマークの世界的なスタンダードです。グラボのレビューや比較記事で使われるスコアの大半は3DMarkのものであり、自分のPCの性能を他の環境と比較するのに最も適しています。
Steamで無料版(Basic Edition)をダウンロードできます。無料版でも主要なテストを実行可能です。
主なテストの種類
| テスト名 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| Time Spy | DirectX 12 | ゲーミングPC向けの標準テスト。最も参考にされるスコア |
| Fire Strike | DirectX 11 | やや古いAPIのテスト。従来モデルとの比較に |
| Steel Nomad | DirectX 12 | 記事執筆時点の最新テスト。ハイエンドGPU向け |
| Port Royal | レイトレーシング | RTコア性能の測定に特化 |
| Speed Way | DirectX 12 Ultimate | メッシュシェーダー・レイトレーシング対応 |
Unigine Superposition
Unigine Superpositionは、美しいグラフィックスでGPU性能を測定するベンチマークです。無料で利用でき、4K解像度でのテストも可能です。3DMarkとは異なるエンジンで測定するため、セカンドオピニオンとして活用できます。
GPUベンチマークは3DMarkのTime Spyを基準にしておけば間違いありません。ネット上のスコア比較データが豊富で、自分の結果と照らし合わせやすいのが大きな利点です。
CPU ベンチマークのおすすめソフト
Cinebench R23 / 2024
Cinebenchは、CPUのレンダリング性能を測定するベンチマークとして広く使われています。シングルコア性能とマルチコア性能をそれぞれスコアで表示してくれるため、CPUの特性を把握しやすいのが特徴です。
- シングルコアスコア:ゲーム中のfpsに大きく影響する指標
- マルチコアスコア:配信・動画編集など並列処理の能力を示す指標
Maxon公式サイトから無料でダウンロードできます。
CPU-Z ベンチマーク
CPU情報の確認ツールとして有名なCPU-Zにもベンチマーク機能が内蔵されています。シングルスレッド・マルチスレッドの性能を簡易的に測定でき、他のCPUとの比較も画面上で確認できます。
Geekbench 6
Geekbenchはクロスプラットフォーム対応のベンチマークで、Windows・Mac・スマートフォンの性能を同じスケールで比較できます。無料版で基本的なテストを実行可能です。
ストレージ ベンチマークのおすすめソフト
CrystalDiskMark
CrystalDiskMarkはSSD・HDDの速度測定において定番中の定番です。シーケンシャル(連続)読み書きとランダム読み書きの速度を測定し、ストレージの実力を数値で表示してくれます。
公式サイトから無料でダウンロードできます。SSD増設やNVMe SSDへの換装後に、スペック通りの速度が出ているか確認するのに便利です。
読み方のポイント
- SEQ1M Q8T1(シーケンシャル):大きなファイルの読み書き速度。ゲームのインストールやコピーに影響
- RND4K Q1T1(ランダム4K):細かいファイルの読み書き速度。OSの起動やアプリの起動速度に影響

ゲームタイトル内蔵ベンチマーク
実際のゲームに近い負荷でPCの性能を測定したい場合は、ゲームに内蔵されたベンチマーク機能を活用しましょう。
おすすめのゲーム内蔵ベンチマーク
| ゲームタイトル | 特徴 |
|---|---|
| ファイナルファンタジーXIV | スコアと評価を表示。日本語対応で結果がわかりやすい。公式サイトから無料ダウンロード |
| ドラゴンクエストX | 軽量なテストで幅広いPCに対応。動作確認向け |
| サイバーパンク2077 | レイトレーシング対応の重量級テスト。ハイエンドGPUの実力を測るのに最適 |
| シャドウ オブ ザ トゥームレイダー | DirectX 12対応の安定したベンチマーク |
実際にプレイするゲームのベンチマークが一番参考になります。合成ベンチマーク(3DMarkなど)はあくまで「共通基準での比較」に使い、実際のゲーム体験は各タイトルのベンチマークで確認するのがベストです。
ベンチマークの正しい実行方法
正確なスコアを出すために
- 他のアプリケーションを全て閉じる:ブラウザ・Discord・常駐ソフトなどがバックグラウンドで動いているとスコアに影響する
- 電源プランを「高パフォーマンス」にする:省電力設定だとクロックが制限される
- PC再起動直後に実行する:メモリの使用状況がリセットされた状態が理想
- 同じテストを2〜3回実行して平均を取る:1回だけでは温度状況によってスコアがブレることがある
スコアの比較方法
ベンチマークのスコアは、以下の方法で比較するのがおすすめです。
- 3DMarkの公式サイトで同じGPUの平均スコアと比較する
- パーツ交換前後で同じテストを走らせて、スコアの変化を確認する
- レビューサイトのスコア表と照らし合わせて、自分のPCが正常に動作しているか確認する

ベンチマーク結果から読み取るべきこと
スコアが想定より低い場合のチェック項目
- GPUドライバーが最新か:古いドライバーだと性能が発揮されないことがある
- サーマルスロットリングが発生していないか:GPU温度が90度を超えるとクロックが自動で下がる
- 電源プランが「バランス」や「省電力」になっていないか
- メモリがデュアルチャネルで動作しているか:シングルチャネルだとCPU性能テストに影響
- XMP/EXPOプロファイルが有効か:無効だとメモリが低いクロックで動作している
ベンチマークソフトに関するQ&A
Q. ベンチマークソフトはPCに負担をかける?
ベンチマーク中はPCが全力で動作するため、GPU温度やCPU温度が上がります。ただし、ゲームプレイ時と同程度の負荷なので、正常に冷却されているPCであれば問題ありません。ベンチマーク中にPCがシャットダウンする場合は、冷却や電源に問題がある可能性があります。
Q. ベンチマークスコアとゲーム中のfpsは比例する?
おおむね相関はありますが、完全には比例しません。ゲームごとに最適化の度合いが異なるため、同じスコアでもタイトルによってfpsは変わります。実際のfpsを知りたい場合は、各ゲームの内蔵ベンチマークで確認するのが確実です。
Q. 有料版と無料版の違いは?
3DMarkの場合、無料版(Basic Edition)でもTime SpyやFire Strikeなど主要テストを実行できます。有料版(Advanced Edition)ではカスタム設定でのテストや全てのテスト項目が利用可能になります。通常の用途であれば無料版で十分です。
🦊 ベンチマークでスコアが上がったら、モニターもスペックに見合ったものに変えると体感が段違いだよ!

まとめ
ベンチマークソフトはゲーミングPCの健康診断ツールとも言える存在です。
- GPU性能の測定には「3DMark Time Spy」が定番。無料版で十分
- CPU性能の測定には「Cinebench」がおすすめ。シングルコアスコアがゲームに直結
- ストレージの速度確認には「CrystalDiskMark」を使う
- 実際にプレイするゲームの内蔵ベンチマークも併せて活用する
- テスト前は他のアプリを全て閉じ、電源プランを「高パフォーマンス」にする
- スコアが想定より低い場合はドライバー・温度・メモリ設定を確認
パーツ交換前後のスコア比較にも活用できるので、ゲーミングPCユーザーなら一度はベンチマークを走らせてみてください。


