「BIOS設定って触らないほうがいいの?」って思ってる人、結構いるはず。
確かにむやみにいじると起動しなくなるリスクはあるけど、確認しておくべきポイントは初心者でも簡単にチェックできる。ゲーミングPCのパフォーマンスを最大限引き出すために、最低限の設定は把握しておこう。
BIOSとは何か
BIOS(UEFI)はOSが起動する前に動くファームウェア。マザーボードに組み込まれていて、CPU・メモリ・ストレージなどのハードウェアを制御する。
Windows上からは変更できない設定がBIOSにはある。たとえばメモリの速度設定やブート順序など。
BIOSの入り方
PC起動直後にキーを連打する。メーカーによってキーが違う。
- ASUS:DELキー or F2
- MSI:DELキー
- GIGABYTE:DELキー
- ASRock:F2
- HP:F10
- Dell:F2
- Lenovo:F2 or Fn+F2
Windows 11からもアクセスできる。設定→システム→回復→「今すぐ再起動」→トラブルシューティング→詳細オプション→UEFIファームウェアの設定。

XMP/EXPO:メモリの本来の速度を引き出す
ゲーミングPCで一番確認すべきBIOS設定がXMP(Intel)またはEXPO(AMD)。
メモリはXMP/EXPOプロファイルを有効にしないと、パッケージに書いてある速度(DDR5-5600など)では動かない。デフォルトではJEDEC規格の低速度で動作してることが多い。
- BIOS画面でメモリ設定またはOC(オーバークロック)メニューを開く
- XMP(Intelプラットフォーム)またはEXPO/DOCP(AMDプラットフォーム)を探す
- Profile 1を選択して有効化
- 保存して再起動
CrucialのXMP解説ページ(www.crucial.jp・サイト終了)も参考になる。
ブート順序の確認
OSがインストールされてるSSDが最優先ブートデバイスになっているか確認。USBメモリやHDDが先になってると起動が遅くなったり、エラーが出ることがある。
ファン制御の設定
BIOSにはCPUファンやケースファンの回転数制御がある。
- 標準(Standard):バランス型。迷ったらこれ
- サイレント(Silent):静音重視。温度が上がりやすい
- パフォーマンス(Performance):冷却重視。ファンは常に高回転
- カスタム:温度に応じた回転数カーブを自分で設定
ゲーミングPCならパフォーマンスか標準がおすすめ。サイレントにするとゲーム中に温度が上がりすぎてサーマルスロットリング(性能制限)が発生することがある。

Secure BootとTPM 2.0
Windows 11ではSecure BootとTPM 2.0が必須要件。最近のゲーミングPCなら最初から有効になってるはずだけど、中古PCやパーツ交換後は確認しておこう。
一部のアンチチートソフト(Valorantのvanguardなど)もSecure BootがONでないと動かない。
ゲーミングPCの初期設定については以下の記事で詳しくまとめています。

Resizable BAR / Smart Access Memory
CPUがGPUのVRAMに効率的にアクセスできるようにする技術。対応環境なら有効にするだけでゲームパフォーマンスが向上する。
- Intel:Resizable BAR(第10世代以降+NVIDIA RTX 3000以降/AMD RX 6000以降)
- AMD:Smart Access Memory(Ryzen 5000以降+RX 6000以降)
BIOSのPCIe設定やAdvanced設定の中にある。「Above 4G Decoding」と「Re-Size BAR Support」の両方を有効にする。
触ってはいけない設定
- CPUオーバークロック:電圧やクロックの手動設定は知識がないと危険
- メモリタイミング手動設定:XMP/EXPOで十分。手動は上級者向け
- 電圧設定全般:間違えるとパーツを壊す可能性あり
よくある質問(Q&A)
Q. BIOS設定を間違えてPCが起動しなくなったら?
A. CMOSクリア(マザーボードのボタンまたは電池抜き)でBIOSを初期値に戻せる。
Q. BIOSのアップデートは必要?
A. 基本的にトラブルがなければ不要。新CPUへの対応や重大なバグ修正がある場合のみ推奨。
Q. BIOSの設定変更でPCが壊れることはある?
A. 電圧系以外の設定なら壊れることはまずない。万が一起動しなくなってもCMOSクリアで復旧できる。
まとめ
- XMP/EXPOの有効化は最優先で確認すべき設定
- ブート順序とファン制御も見直しておこう
- Resizable BARは対応環境なら有効化推奨
- 電圧やクロック設定は初心者は触らない
BIOSは怖がりすぎる必要はないけど、慎重にやることが大事。ASK公式サイトやマザーボードメーカーのサポートページも参考にしてみて。
ドライバーの更新方法については以下の記事でまとめています。



BIOS設定でやりがちな失敗パターン
失敗1:XMP/EXPOを有効にしないままメモリを使う
これは最も多い失敗。DDR5-5600のメモリを買ったのに、XMPを有効にしていないから実際はDDR5-4800で動いてた……というケースは非常に多い。タスクマネージャーの「パフォーマンス」→「メモリ」で現在の動作速度を確認しよう。パッケージに書いてある速度より低かったら、BIOSでXMP/EXPOを有効にする必要がある。
失敗2:オーバークロックに手を出して不安定になる
YouTubeで「OCでfps爆上がり!」みたいな動画を見て真似する人がいるけど、知識なしにCPUやGPUのオーバークロックをやるのは危険。電圧が上がりすぎてパーツの寿命が縮むこともあるし、最悪の場合はPCが起動しなくなる。XMP/EXPOの有効化だけで十分な性能向上が得られるから、初心者がOCに手を出す必要はない。
失敗3:BIOSアップデートを不用意に実行する
BIOSアップデートは失敗するとPCが起動不能になるリスクがある。新CPUへの対応が必要な場合や、重大なセキュリティパッチがリリースされた場合以外は、無理にアップデートする必要はない。「動いてるなら触らない」がBIOSアップデートの基本方針。


BIOS設定の追加Q&A
Q. XMP/EXPOを有効にしたら不安定になった場合は?
まれにメモリの相性問題でXMPプロファイルが安定しないことがある。その場合はCMOSクリアでBIOSを初期値に戻して、手動でメモリ速度を少し下げた値(DDR5-5600→DDR5-5200など)に設定してみよう。マザーボードのQVL(対応メモリリスト)に載っているメモリなら基本的に問題ないから、購入前にQVLを確認するのが一番確実。
Q. Resizable BARって本当に効果ある?
タイトルによるけど、対応ゲームでは5〜15%のfps向上が見られることがある。逆にほとんど変わらないゲームもある。デメリットはほぼないから、対応環境なら有効にしておいて損はない。設定後にベンチマークを回して効果を確認してみるのもいい。
Q. BTOパソコンでもBIOS設定は必要?
BTOメーカーによる。XMP/EXPOが最初から有効になっている場合もあるし、なっていない場合もある。まずはタスクマネージャーでメモリ速度を確認して、パッケージの表記と一致しているかチェックしよう。一致していなければBIOSでXMP/EXPOを有効にする必要がある。



