フレームレートが低いとゲームで不利になる理由
フレームレート(FPS)は、1秒間に画面に表示されるコマ数のことです。FPSが高いほど映像が滑らかになり、敵の動きが見やすくなる=撃ち合いで有利になります。
例えば60FPSと240FPSでは、敵が画面を横切るときの映像の滑らかさがまるで違います。特にFPSゲームでは、最低でも144FPS以上を安定して出すことが競技レベルの前提条件です。
この記事では、ゲーミングPCのフレームレートを最大限引き出すための設定最適化を、Windows設定からゲーム内設定まで網羅的に解説します。
NVIDIA GPUドライバーの最適化設定
NVIDIAのGPUを使っているなら、コントロールパネルの設定で大幅にパフォーマンスが改善します。
- 電源管理モード:「パフォーマンス最大化を優先」に変更
- 低遅延モード:「オン」に設定(NVIDIAリフレックス非対応ゲームで有効)
- テクスチャフィルタリング – 品質:「高パフォーマンス」に変更
- 垂直同期:「オフ」(入力遅延が減る)
- スレッドした最適化:「オン」
- シェーダーキャッシュサイズ:「無制限」
設定変更後は必ずPCを再起動してください。ドライバーはNVIDIA公式サイトから最新版をインストールしましょう。

AMD GPUの最適化設定
AMD Radeonシリーズを使っている場合は、AMD Softwareから以下を設定します。
- Radeon Anti-Lag:オンにして入力遅延を軽減
- Radeon Boost:激しい動きの場面で解像度を自動調整してFPSを維持
- テクスチャフィルタリング品質:「パフォーマンス」に設定
- 表面フォーマット最適化:オン
- 垂直同期:常にオフ
Windows設定の最適化
Windows自体の設定もフレームレートに影響します。以下の項目を確認しましょう。
電源プランの変更
設定→システム→電源で「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」に変更します。デフォルトの「バランス」ではCPUクロックが制限されることがあります。
ゲームモードの有効化
設定→ゲーム→ゲームモードをオンにします。ゲーム中のWindows Update・通知・バックグラウンド処理が抑制されます。
ハードウェアアクセラレーションGPUスケジューリング
設定→システム→ディスプレイ→グラフィック→「ハードウェアアクセラレーションによるGPUスケジューリング」をオンに。GPU性能を最大限引き出せます。
不要なスタートアップアプリを無効化
タスクマネージャー→スタートアップから、ゲーム中に不要なアプリ(Skype・OneDrive・各種アップデーター等)を無効にします。メモリとCPUの空きが増えてFPSが安定します。

ゲーム内グラフィック設定の最適化
ゲーム内設定を最適化するだけで、FPSが2倍以上になることもあります。
- 解像度:フルHD(1920×1080)が基本。WQHDや4Kは負荷が大幅に増加する
- テクスチャ品質:中〜高(VRAM容量に応じて調整)
- 影:低または無効(最もFPSに影響する項目の1つ)
- ポストプロセス:低
- アンチエイリアス:FXAA(軽い)またはオフ
- モーションブラー:オフ(視認性低下+FPS低下の二重デメリット)
- 被写界深度:オフ
- レイトレーシング:オフ(競技目的なら不要)
NVIDIA DLSS・AMD FSRの活用
最新のアップスケーリング技術を使えば、画質を維持しながらFPSを大幅に向上できます。
- NVIDIA DLSS(Deep Learning Super Sampling):AI技術で低解像度の映像を高解像度にアップスケール。RTXシリーズ専用
- AMD FSR(FidelityFX Super Resolution):GPU問わず使用可能なオープンソース技術。NVIDIAのGPUでも動作する
設定は「品質」モードがおすすめです。「パフォーマンス」モードはFPSの伸びは大きいですが、画質の劣化が目立つ場合があります。
メモリとストレージの最適化
メモリ(RAM)
- 16GBが最低ライン、32GBが推奨
- BIOSでXMPプロファイルを有効化して、メモリの定格速度を引き出す
- デュアルチャネル構成(同じメモリを2枚)は必須
ストレージ
- ゲームのインストール先はNVMe SSDが推奨。HDDだとロード時間だけでなくテクスチャの読み込みにも影響
- SSDの空き容量は最低20%以上を維持。パンパンの状態だとパフォーマンスが低下する
CPU-Zでメモリのクロック速度やチャネル構成を確認できます。

バックグラウンドプロセスの管理
裏で動いているアプリケーションがCPUとメモリを食って、FPSを下げていることがあります。
- ブラウザ(Chrome等)のタブを大量に開いたまま
- クラウド同期(OneDrive・Dropbox・Google Drive)
- ウイルス対策ソフトのリアルタイムスキャン(ゲーム中は除外設定を推奨)
- Windows Update(ゲーム中のダウンロード・インストール)
- 録画・配信ソフト(OBS等)は必要な場合のみ起動
温度管理とサーマルスロットリング対策
PCパーツが高温になると、自動的にクロック速度を下げる「サーマルスロットリング」が発生し、FPSが大幅に低下します。
- GPU温度:80℃以下が理想。90℃超えはスロットリングの危険域
- CPU温度:85℃以下が理想
- 対策:エアフロー改善、ファン速度調整、サーマルペーストの塗り直し
HWiNFOでリアルタイムの温度監視が可能です。ゲーム中に温度が高すぎないか確認しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. FPSは何以上あればいい?
モニターのリフレッシュレートに合わせるのが基本です。144Hzモニターなら144FPS以上、240Hzなら240FPS以上が目標。最低でもモニターのHz数と同等のFPSを安定して出せるように設定を調整しましょう。
Q. グラボを変えずにFPSを上げる方法は?
この記事で紹介した設定最適化だけで、20〜50%のFPS向上が見込めるケースが多いです。特に解像度を下げる・影を無効にする・DLSSやFSRを使うの3つが効果大です。
Q. NVIDIA ReflexとNULL(低遅延モード)の違いは?
NVIDIA Reflexはゲームエンジンレベルで遅延を削減する技術で、対応ゲームでのみ使用可能です。低遅延モードはドライバーレベルの汎用設定です。Reflex対応ゲームではReflexを優先し、非対応ゲームでは低遅延モードを使いましょう。
Q. 設定を変えたのにFPSが変わらない場合は?
CPUがボトルネックになっている可能性があります。タスクマネージャーでゲーム中のCPU使用率が90%以上なら、GPUの設定を変えても効果が薄いです。その場合はCPU交換やバックグラウンドアプリの停止を検討してください。
🦊 FPS出してもモニターが追いついてなきゃ意味ないよ

まとめ:設定最適化だけでFPSは大幅に改善できる
- NVIDIAコントロールパネルの電源管理・低遅延モード・垂直同期を設定
- Windowsの電源プラン「高パフォーマンス」+ゲームモードON
- ゲーム内設定は影・ポストプロセス・モーションブラーを下げる
- DLSS/FSRを活用して画質とFPSを両立
- メモリのXMPを有効化、ゲームはNVMe SSDにインストール
- 温度管理でサーマルスロットリングを防止
FPS最適化に関する追加Q&A
Q. NVIDIAコントロールパネルとGeForce Experienceの違いは?
NVIDIAコントロールパネルはGPUの詳細設定を行うツール、GeForce Experience(現GeForce App)はドライバー更新やゲーム設定の自動最適化を行うツールです。FPSを手動で最適化したいなら、NVIDIAコントロールパネルの設定を優先し、GeForce Experienceの自動最適化は使わないほうが良い結果になることが多いです。
Q. Windows 11とWindows 10、ゲームのFPSに差はある?
大半のタイトルで差はほぼありません。ただしDirectStorage対応タイトルではWindows 11が有利で、ロード時間の短縮が期待できます。特に理由がなければWindows 11を使うのが無難です。


新しいグラボを買う前に、まずはこの記事の設定を全て試してみてください。パーツを変えなくてもFPSが劇的に改善するケースは本当に多いです。


