「ゲームも動画編集も1台でこなしたい」と考えている方は多いはず。実はゲーミングPCと動画編集用PCは求められるスペックの方向性がかなり近く、正しいパーツ選びをすれば1台で両方を快適にこなせます。
ただし「ゲーム用に買ったPCでそのまま動画編集もできるか」と聞かれると、メモリやストレージの容量で足りなくなるケースもあるのが事実です。この記事では、ゲームも動画編集も妥協しないための兼用PC構成のポイントを徹底的に解説していきます。

ゲーミングPCと動画編集用PCの共通点と違い
共通しているポイント
ゲーミングPCと動画編集用PCには、以下のような共通点があります。
- 高性能なGPU(グラフィックボード)が必要
- マルチコアCPUが処理速度に直結する
- 高速なストレージ(SSD)がロード時間や読み書き速度に影響する
- 十分なメモリ容量がマルチタスクの快適さを左右する
このように、両用途ともPCの総合力が求められる点が共通しています。ゲームはGPU負荷が中心、動画編集はCPU+GPU+メモリのバランスが重要という違いはありますが、ハイスペックなPCなら両方をしっかりカバーできます。
動画編集で特に重要になるパーツ
| パーツ | ゲーム重視 | 動画編集重視 |
|---|---|---|
| GPU | フレームレートに直結 | GPUエンコード・エフェクト処理 |
| CPU | ゲームによっては重要 | レンダリング・エンコードに必須 |
| メモリ | 16GBでもOKな場合が多い | 32GB以上推奨 |
| ストレージ | ゲームの読み込み速度 | 素材の読み書き速度に影響大 |
動画編集を兼用するなら、メモリは32GBをスタートラインに考えましょう。ゲームだけなら16GBでも動きますが、Premiere ProやDaVinci Resolveでエフェクトを重ねると一気にメモリを消費します。
兼用PCに最適なGPUの選び方
GeForce RTXシリーズが兼用に向いている理由
動画編集においてもNVIDIAのGeForce RTXシリーズは優秀です。Premiere ProやDaVinci ResolveはGPUアクセラレーションに対応しており、RTXシリーズのNVENCハードウェアエンコーダーを使えばエンコード時間を大幅に短縮できます。
RTX 50シリーズはAV1コーデックへのハードウェアエンコードにも対応しているため、YouTube向けの動画書き出しでも効率が上がります。
予算別おすすめGPU
| 予算帯 | おすすめGPU | 兼用での実力 |
|---|---|---|
| 15万円前後 | RTX 5060 | フルHD編集+フルHDゲームに十分 |
| 20万円前後 | RTX 5060 Ti | フルHD〜WQHD編集・ゲームに対応 |
| 25万円以上 | RTX 5070以上 | 4K編集+WQHDゲームも快適 |

CPUの選び方|動画編集はコア数がモノを言う
Intel vs AMD|兼用PCならどっちがいい?
ゲーム用途ではIntel・AMDに大きな差はありませんが、動画編集のエンコード作業ではコア数・スレッド数が多いほど有利です。
| CPU | コア/スレッド | 兼用適性 |
|---|---|---|
| Intel Core i5(第14世代以降) | 6〜14コア | フルHD編集なら十分 |
| Intel Core i7(第14世代以降) | 8〜20コア | 4K編集にも対応できる |
| AMD Ryzen 7(9000番台) | 8コア/16スレッド | コスパ良好で編集にも強い |
| AMD Ryzen 9(9000番台) | 12〜16コア | ハイエンド編集にも余裕で対応 |
ゲームと動画編集を両立するなら、Core i7またはRyzen 7以上を選んでおけば安心です。ここをケチると、ゲームは快適でも動画のエンコードに時間がかかって効率が落ちることがあります。
Core i5やRyzen 5でもフルHDレベルの動画編集は可能ですが、4Kや複雑なエフェクトを多用する場合はCore i7/Ryzen 7以上を検討してください。
メモリとストレージの兼用構成ポイント
メモリは32GBがスタートライン
ゲームだけなら16GBでも動くタイトルがほとんどですが、動画編集ソフトは素材を大量にメモリに展開します。Premiere Proで複数トラックにエフェクトを重ねると16GBでは厳しくなるのが現実です。
32GBあれば大半の動画編集作業を快適にこなせます。4K素材を大量に扱う場合は64GBも視野に入りますが、まずは32GBで始めれば不足を感じることはほとんどないでしょう。
ストレージ構成のおすすめ
- システムドライブ:NVMe SSD 1TB(OSとソフト用)
- 作業用ドライブ:NVMe SSD 1TB〜2TB(動画素材の読み書き用)
- 保管用ドライブ:HDD 2TB〜4TB(完成した動画や素材のアーカイブ用)
動画編集では素材の読み書き速度がプレビューの快適さに直結します。NVMe SSDはSATA SSDの数倍の速度があるので、作業用ドライブは必ずNVMeを選びましょう。

予算別おすすめ兼用構成
予算15万円|フルHDゲーム+フルHD動画編集
| パーツ | 構成 |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 5 7600 / Intel Core i5-14400F |
| GPU | RTX 5060 |
| メモリ | 32GB DDR5 |
| SSD | 1TB NVMe |
| 電源 | 650W 80PLUS Bronze |
予算25万円|WQHD+本格的な動画編集
| パーツ | 構成 |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 7 9700X / Intel Core i7-14700 |
| GPU | RTX 5070 |
| メモリ | 32GB DDR5 |
| SSD | 2TB NVMe(システム+作業) |
| 電源 | 750W 80PLUS Gold |
予算35万円以上|4Kゲーム+4K動画編集
| パーツ | 構成 |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 9 9900X / Intel Core i9-14900K |
| GPU | RTX 5080 |
| メモリ | 64GB DDR5 |
| SSD | 2TB NVMe x2 |
| 電源 | 850W 80PLUS Gold |

動画編集ソフトとの相性
Adobe Premiere Pro
Premiere ProはNVIDIAのGPUアクセラレーションに強く対応しているため、RTXシリーズのゲーミングPCとの相性は抜群です。Mercury Playback EngineがCUDAに対応しており、プレビュー再生やエフェクト処理が高速化されます。
DaVinci Resolve
無料版でも高機能なDaVinci Resolveは、GPU依存度が特に高い編集ソフトです。カラーグレーディングやFusionのVFX処理でGPUをフル活用するため、RTXシリーズのVRAMが多いモデルほど快適に動作します。
ゆっくりムービーメーカー・AviUtl
YouTubeのゲーム実況で人気のこれらのソフトは、比較的軽量です。ゲーミングPCのスペックがあれば特別な構成は不要で、16GBメモリのエントリー構成でも快適に動きます。
DaVinci Resolveの無料版を使うならGPUのVRAMに注目しましょう。8GB以上あれば基本操作には問題ありませんが、4K素材のカラーグレーディングでは12GB以上あると安心です。
兼用PCを組むときの注意点
冷却性能を重視する
動画のレンダリングやエンコードは、長時間にわたってCPUとGPUに高負荷をかけ続けます。ゲームは一定の負荷がかかりますが、エンコードはCPU使用率100%が30分〜数時間続くことも珍しくありません。
安価な空冷クーラーだとサーマルスロットリングが発生して処理速度が落ちるリスクがあるため、CPUクーラーは余裕のあるものを選びましょう。
デスクトップPCを選ぶ
本格的に動画編集をするなら、ノートPCよりデスクトップPCがおすすめです。デスクトップなら後からメモリ増設やストレージ追加が容易で、冷却性能でもノートPCに大きな差をつけられます。
ゲーミングノートPCでも軽い動画編集は可能ですが、長時間のエンコード作業では排熱が追いつかず性能が落ちることがあります。動画編集を本格的にやるなら、デスクトップPCを選んでおくのが無難です。
よくある質問
Q. ゲーミングPCで4K動画の編集はできますか?
A. できます。ただし、4K編集にはRTX 5070以上のGPU、32GB以上のメモリ、NVMe SSDが必要です。エントリークラスのゲーミングPCだとプレビューがカクつく場合があるため、ミドルクラス以上の構成がおすすめです。
Q. 動画編集にはQuadroなどの業務用GPUが必要ですか?
A. 個人の動画編集レベルなら、GeForce RTXシリーズで何の問題もありません。Quadro(現在はRTXプロフェッショナルシリーズ)は3DCADや業務用映像制作など、特殊な用途で威力を発揮するGPUです。一般的な動画編集であればゲーム用のGeForceで十分対応できます。
Q. メモリは16GBでは足りませんか?
A. 簡単なカット編集程度なら16GBでも対応できますが、複数のトラックにエフェクトやテロップを重ねると不足を感じる場面が出てきます。兼用を考えるなら最初から32GBにしておくことを強くおすすめします。

🦊 動画編集もゲームも快適にこなすなら、モニターとキーボードも一緒に見直してみて!




ゲーミングPCで動画編集を兼用するなら、メモリ32GB・NVMe SSD・RTXシリーズGPUの3つを押さえておけば大きな失敗はありません。自分の用途と予算に合わせて最適な構成を選んでみてください。
構成選びに迷ったら、まずBTOメーカーの公式サイトで見積もりを試してみるのもおすすめです。パーツ単位でカスタマイズできるため、自分の用途にぴったりの1台を見つけやすくなります。


