ゲーミングPCに不具合が出たら、まず診断ツールで原因を切り分けよう
ゲーミングPCを使っていると、突然のブルースクリーン、ゲーム中のフリーズ、原因不明のカクつきなど、さまざまなトラブルに遭遇することがあります。こうした不具合が発生したとき、いきなりパーツを買い替えるのではなく、まず診断ツールで原因を特定するのが鉄則です。
診断ツールを活用すれば、CPU・メモリ・GPU・ストレージのどこに問題があるのかを絞り込むことができます。無料で使える優秀なツールが多数あるので、この記事で紹介する方法を順番に試していけば、多くのトラブルは自力で解決できます。
修理に出す前のセルフチェック手段として、ぜひ活用してみてください。
Windows標準の診断機能を最初に試す
まずはWindows に最初から入っている診断機能を使いましょう。追加のソフトを入れなくても、基本的なチェックはWindowsだけで可能です。
イベントビューアー
ブルースクリーンやフリーズの原因調査で最初に見るべき場所がイベントビューアーです。「Windows ログ」の「システム」と「アプリケーション」から、エラーや警告を確認します。
- スタートメニューで「イベントビューアー」と検索して起動
- 「Windowsログ」→「システム」を選択
- 赤い丸(エラー)や黄色い三角(警告)を確認
- エラーが起きた日時と、ゲーム中に不具合が出た日時を照合する
特に「Kernel-Power ID 41」はゲーミングPCで頻出するエラーで、電源の瞬断や不安定な電力供給が原因であることが多いです。
Windowsメモリ診断
メモリの異常はブルースクリーンやフリーズの代表的な原因です。Windows標準のメモリ診断ツールで簡易チェックができます。
- 「Windowsメモリ診断」と検索して起動
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択
- 再起動後に自動でテストが走り、完了後にWindowsが起動
- 結果はイベントビューアーの「Windows ログ」→「システム」→「MemoryDiagnostics-Results」で確認

システムファイルチェッカー(SFC)とDISM
Windowsのシステムファイルが破損していると、ゲームが正常に動かなかったりブルースクリーンが出たりします。コマンドプロンプト(管理者権限)で以下のコマンドを実行しましょう。
- sfc /scannow:システムファイルの整合性チェックと自動修復
- DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth:Windows Updateを使ってシステムイメージを修復
SFCでエラーが見つかった場合は、DISMを先に実行してからもう一度SFCを実行すると修復率が上がります。
メモリの本格診断|MemTest86
メモリの不具合を徹底的に調べたいならMemTest86が定番です。USBメモリから起動する独立型テストツールで、Windows上からは見つけられない潜在的なメモリエラーも検出できます。
MemTest86の使い方
- MemTest86公式サイト(memtest86.com)から無料版をダウンロード
- USBメモリに書き込んでブータブルメディアを作成
- USBから起動してテストを実行(フルテストには数時間かかる)
- エラーが1つでも出たらメモリ不良の可能性が高い
メモリを複数枚挿している場合は、1枚ずつテストすると不良メモリを特定しやすくなります。テスト中はPCが使えないので、寝る前に走らせるのがおすすめです。
GPU(グラフィックボード)の診断ツール
ゲーム中のクラッシュや画面の乱れ(アーティファクト)が出る場合は、GPUの不具合が疑われます。
3DMarkのデモ版
3DMarkのデモ版(Steamで無料ダウンロード可能)を使えば、GPUに高負荷をかけた状態で安定動作するかをテストできます。テスト中にクラッシュしたり、画面に乱れが出る場合はGPUの不具合を疑いましょう。
FurMark
FurMarkはGPUに極端な負荷をかけるストレステストツールです。短時間(15〜30分程度)の実行でGPUの安定性と冷却性能を確認できます。ただし、非常に高い負荷がかかるため、長時間の連続実行は避けてください。
GPU-Z
GPU-Zの「Sensors」タブでGPU温度・クロック・VRAM使用量をリアルタイム監視できます。ゲーム中にGPUクロックが極端に下がっている場合は、サーマルスロットリングや電力制限が疑われます。

ストレージ(SSD/HDD)の診断ツール
ゲームのロードが異常に遅い、データが破損する、といった症状はストレージの不具合が原因かもしれません。
CrystalDiskInfo
ストレージの健康状態を一目で確認できるのがCrystalDiskInfoです。S.M.A.R.T.情報を読み取り、「正常」「注意」「異常」の3段階で表示してくれます。
- 「注意」が出たら早めにデータのバックアップを取る
- 「異常」が出たらすぐに交換を検討する
- 温度表示もあるので、SSDの温度管理にも活用できる
CrystalDiskMark
ストレージの読み書き速度を測定するツールです。公称値と比べて極端に遅い場合は、SSDの劣化やインターフェースの問題が疑われます。NVMe SSDなら「Seq Read 5000MB/s前後」、SATA SSDなら「Seq Read 550MB/s前後」が一般的な目安です。
CPU・総合診断ツール
OCCT
OCCTはCPU・GPU・メモリ・電源の総合ストレステストツールです。各パーツに高負荷をかけて安定性を確認できます。特に電源ユニットの不具合を疑う場合は、OCCTの「Power Supply」テストが有効です。
Cinebench
CinebenchはCPUの演算性能を測定するベンチマークソフトです。同じCPUの平均スコアと比べて極端に低い場合は、サーマルスロットリングや設定の問題が疑われます。
PC正常性チェック(Microsoft公式)
Microsoftが提供する「PC正常性チェック」アプリで、Windows 11の互換性やバッテリー状態、ストレージ容量などの基本的な健全性を確認できます。深い診断はできませんが、まず全体的にPCが正常かどうかの第一チェックとして便利です。
不具合診断の進め方|効率的なトラブルシューティングの順番
闇雲にツールを試すのではなく、効率的な順番で診断を進めましょう。
- イベントビューアーでエラーログを確認:まず何が起きているのかを把握する
- ドライバーを最新にアップデート:GPUドライバーの更新だけで解決することも多い
- 温度監視ソフトで熱暴走をチェック:HWiNFOやMSI Afterburnerで温度を確認
- メモリ診断:Windowsメモリ診断→MemTest86の順で確認
- ストレージ診断:CrystalDiskInfoで健康状態を確認
- GPU診断:3DMarkやFurMarkで安定性をテスト
- 総合ストレステスト:OCCTで電源を含む総合的なチェック

Q&A|ゲーミングPCの不具合診断でよくある質問
Q. ブルースクリーンが出たらまず何をすればいい?
エラーコード(例:WHEA_UNCORRECTABLE_ERROR、IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL など)をメモし、イベントビューアーで詳細を確認しましょう。エラーコードで検索すると、原因と対処法が見つかることが多いです。
Q. ゲーム中にだけ落ちるのはどこが原因?
GPU・電源・メモリの順に疑うのが定石です。まずGPUドライバーの再インストールを試し、温度を監視して熱暴走がないか確認。それでもダメならメモリと電源をチェックしましょう。
Q. 診断ツールを使っても原因がわからない場合は?
最小構成(CPU・メモリ1枚・オンボードグラフィック)で起動して、パーツを1つずつ追加していく方法が有効です。それでも解決しない場合は、PCショップの診断サービスを利用するのも選択肢です。
Q. 診断ツールでPCが壊れることはある?
FurMarkなど極端な負荷をかけるツールは長時間実行すると高温になりますが、正常なパーツなら壊れることはありません。ただし、すでに故障しかけているパーツに高負荷をかけるとトドメになる可能性はあるため、温度を監視しながら実行しましょう。
🦊 トラブルを機にゲーム部屋全体を見直すのもアリ。快適環境の作り方はこっち

まとめ
ゲーミングPCの不具合は、適切な診断ツールを使えば自分で原因を特定できることがほとんどです。
まずはイベントビューアーでログを確認し、HWiNFOで温度を監視、MemTest86でメモリチェック、CrystalDiskInfoでストレージの健康状態を確認という流れを覚えておけば、多くのトラブルに対応できます。
トラブルが発生してから慌てないように、この記事で紹介したツールをあらかじめインストールしておくことをおすすめします。日頃からの予防的なチェックが、快適なゲーミングライフを支えてくれます。


