ゲーミングPCがカクつく原因とFPS改善方法を徹底解説
ゲーム中に画面がカクカクする、FPSが安定しない、対戦中にフレームレートが急落して撃ち負ける――ゲーマーにとって「カクつき」は最大の敵と言っても過言ではありません。
カクつきの原因は1つとは限らず、ハードウェア・ソフトウェア・設定の複合要因であることがほとんどです。原因を正しく特定しないと、パーツを買い替えても改善しないこともあります。
この記事では、ゲーミングPCのカクつきを引き起こす原因を体系的に整理し、FPSを改善するための具体的な設定・対策を解説していきます。
カクつきの原因を大きく3つに分類する
- ハードウェア起因:スペック不足、熱暴走、ドライバ不具合
- ソフトウェア起因:バックグラウンドプロセス、Windows設定、ゲーム側のバグ
- ネットワーク起因:回線速度不足、高ping、パケットロス(オンラインゲームの場合)
まずは自分のカクつきがどのカテゴリに当てはまるか、次のセクションで見極めていきましょう。
原因の切り分け方:まずFPSを計測する
カクつきを体感だけで判断すると、原因を見誤ります。まずは実際のFPS値を計測しましょう。
FPS計測方法
- Steam:設定 → ゲーム中 → FPSカウンターの表示位置を選択
- NVIDIA:GeForce Experience → Alt+R でパフォーマンスオーバーレイ表示
- 汎用ツール:MSI Afterburner + RivaTuner Statistics Serverで詳細なモニタリング
FPS値と一緒にCPU使用率・GPU使用率・メモリ使用量・温度も同時に監視すると、ボトルネックがどこにあるか一目でわかります。
ボトルネックの見分け方
| GPU使用率 | CPU使用率 | ボトルネック |
|---|---|---|
| 95〜100% | 50%以下 | GPU(グラフィック設定が重すぎる) |
| 50%以下 | 90〜100% | CPU(処理能力が足りない) |
| 両方50%以下 | – | その他(メモリ不足、ストレージ、ドライバ) |
| 両方90%以上 | – | 両方スペック不足の可能性 |

GPUがボトルネックの場合の改善方法
ゲーム内グラフィック設定の最適化
FPSに大きく影響する設定と、ほぼ影響しない設定があります。以下の項目を優先的に下げましょう。
- レイトレーシング:OFFにするだけでFPSが30〜50%向上することも
- シャドウ品質:「高」→「中」で大幅改善
- 描画距離:特にオープンワールドゲームで効果大
- アンチエイリアス:TAA→FXAAに変更
- テクスチャフィルタリング:異方性フィルタリングの倍率を下げる
レイトレーシングをOFFにするのが最も効果的です。ビジュアルの差は意外と小さいのに、FPSへの影響は非常に大きいので、FPS重視なら真っ先にOFFにしましょう。
DLSS / FSRを活用する
NVIDIAのDLSSやAMDのFSRは、低解像度でレンダリングしてAIで高解像度に復元する技術です。画質をほぼ維持したままFPSを大幅に向上できます。
- DLSS(NVIDIA RTXシリーズ):「パフォーマンス」モードでFPS 1.5〜2倍
- FSR(AMD・全GPU対応):「バランス」モードでFPS 1.3〜1.5倍
- フレーム生成:DLSS 3のフレーム生成で体感の滑らかさが大幅向上
CPUがボトルネックの場合の改善方法
CPU負荷が高い場合、グラフィック設定を下げても改善しません。CPU側の対策が必要です。
対処法
- ゲームの解像度を上げる(逆説的だが、GPU負荷を上げることでCPUの相対的な負担が減る)
- バックグラウンドアプリの終了:Chrome、Discord(ハードウェアアクセラレーション無効化)、録画ソフトなど
- 電源プランを「高パフォーマンス」に設定
- Windows Game Modeの有効化
- ゲーム内のCPU負荷設定を下げる:NPC数、物理演算品質、パーティクルなど

ドライバとWindows設定の最適化
グラフィックドライバの最適化
- NVIDIAコントロールパネル → 3D設定の管理 → 電源管理モード:「パフォーマンス最大化を優先」
- 低遅延モード:「ウルトラ」に設定(入力遅延の改善)
- 垂直同期:「オフ」(ゲーム内でも無効化)
- 最大フレームレート:モニターのリフレッシュレート+10程度に設定
Windows設定の最適化
- ゲームモード:設定 → ゲーム → ゲームモード → オン
- ハードウェアアクセラレーションによるGPUスケジューリング:設定 → システム → ディスプレイ → グラフィック → オン
- 電源プラン:「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」
- 視覚効果の無効化:システムのプロパティ → パフォーマンスオプション → 「パフォーマンスを優先する」
Windowsの視覚効果(アニメーション、透明効果など)を無効にするだけでも、ゲーム中のCPU負荷が若干軽減されます。
メモリ不足によるカクつきの対処法
メモリが足りないと、ディスクへのスワップ(仮想メモリ)が発生し、激しいカクつきにつながります。
確認方法
タスクマネージャーの「パフォーマンス」→「メモリ」で、ゲーム中の使用率を確認します。使用率が90%を超えている場合はメモリ不足です。
対処法
- メモリの増設(16GB→32GBなど)
- メモリがデュアルチャネルで動作しているか確認(1枚差しだと帯域が半分になる)
- 仮想メモリの設定を確認(システム管理に任せるのが基本だが、Cドライブの空き容量も必要)
ネットワーク起因のカクつき(オンラインゲーム)
FPS値は問題ないのにカクつく場合、ネットワーク遅延(ラグ)の可能性があります。
確認方法
- ゲーム内のping表示を確認(20ms以下が理想、50ms以上は要改善)
- Speedtest.netで回線速度とpingを測定
- パケットロスの有無を確認(コマンドプロンプトで
ping -n 100 8.8.8.8)
対処法
- 有線LAN接続に変更:Wi-Fiよりも格段に安定する
- ルーターの再起動:定期的にリセットすることで改善するケースが多い
- QoS設定:ルーターの管理画面でゲーム通信の優先度を上げる
- ゲーム用のDNS設定:Google DNS(8.8.8.8)やCloudflare(1.1.1.1)に変更

ストレージ起因のカクつき(スタッタリング)
ゲーム中に一瞬だけ止まるような「スタッタリング」は、ストレージからのデータ読み込み遅延が原因のことがあります。
対処法
- ゲームをHDDからSSDに移動する(最も効果的)
- NVMe SSD(PCIe Gen4以上)なら読み込み速度がさらに向上
- SSDの空き容量を確保する(残り容量10%以下だと速度低下)
- DirectStorageに対応するゲームは、NVMe SSDで大幅に改善
HDDでゲームをプレイしているなら、SSDへの移行が最優先です。ゲームの起動時間もロード時間も大幅に短縮されます。
よくある質問(Q&A)
Q. 高スペックPCなのにFPSが出ません。なぜですか?
モニターが60Hz液晶の場合、垂直同期がONだと60FPSに制限されます。モニターのリフレッシュレートを確認し、Windowsの「ディスプレイの詳細設定」でリフレッシュレートが正しく設定されているか確認してください。144Hzモニターなのに60Hz設定のまま、というのはよくある話です。
Q. 特定のゲームだけカクつきます。
ゲーム固有の最適化不足が原因の可能性があります。そのゲームの公式フォーラムで推奨設定を確認したり、NVIDIA/AMD公式の最適化ガイドを参照してみてください。ゲーム側のアップデートで改善されることもあります。
Q. 4K解像度でゲームをしたいのですがカクつきます。
4Kゲーミングは非常にGPU負荷が高く、RTX 4080以上のハイエンドGPUでも60FPS維持が精一杯のタイトルがあります。DLSSやFSRを「パフォーマンス」モードで使用するか、解像度をWQHD(2560×1440)に下げることを検討してください。
Q. ゲーム配信しながらだとカクつきます。
配信にはCPU(x264エンコード)またはGPU(NVENCエンコード)のリソースが必要です。NVIDIAのNVENCエンコーダーを使用すれば、GPU負荷は最小限で配信できます。OBSの設定で「NVENC」を選択してください。また、メモリは32GB以上推奨です。
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まとめ:数値で原因を特定し、的確な対策を打つ
ゲーミングPCのカクつき解消は、「体感」ではなく「数値」で原因を特定することから始まります。MSI AfterburnerでFPS・GPU使用率・CPU使用率・温度を計測し、ボトルネックを見極めてください。
グラフィック設定の最適化、DLSS/FSRの活用、ドライバの更新、Windows設定の見直しで、多くのカクつきは解消できます。パーツの買い替えは、ソフトウェア的な最適化をすべて試してからでも遅くありません。


